30代経営者修行中ブログ

顧客、従業員、家族から必要とされる事業、そして自分が納得できる事業を創ることを目標としています。

大日本人概説

1 映画の概要
2 映画の構成
3 松本人志の作品における特徴
北京オリンピックは虐殺五輪?
感想だけ見たい人は、ここから大日本人レビュー&感想 ネタばれあり

 さっきも書きましたが、まず率直な感想は面白い映画でした。また、松本人志の世界観がよく表れていて、独特な映画になっていたと思います。
 まだ見てない人で、もしこれから見ようと思う人は、あまり作者の意図をくみ取ろうとか、隠れたメッセージは何かとか考えずに、リラックスして見ると楽しめるんじゃないかと思います。それから、あんまり最初に人の書いたレヴューを見ないことをお勧めします。「たまたま、テレビつけたら知らん番組がやっていた」、そんな感じで見たら楽しめるんじゃないでしょうか。

 以下は、少しネタばれを含みますので、映画を見てない人は読まないでください。

Cut (カット) 2007年 06月号 [雑誌]

Cut (カット) 2007年 06月号 [雑誌]

1 映画の概要

 大佐藤家は代々、電流を浴びることで大日本人となり、獣(怪獣)と戦い日本を守ることを家業としてきた。しかし、昔は人々に感謝されていた職業であったが、
時代の流れとともに迷惑がられるようになっている。獣との戦闘を放映するテレビ番組も、昔はゴールデンだったが、現在は深夜番組の枠となってしまっている。そして、主人公である六代目大佐藤はその職業の重要性にもかかわらず、その職業ゆえに、世間から冷たくあしらわれている。また、家族からの理解も得られず、事実上離婚状態にあり、唯一の肉親である祖父も痴呆で介護施設にいる。
 こんな不幸な大佐藤だが、彼の不幸はまだ続く。
獣との戦闘で、大佐藤は幾度も失態を犯してしまう。これによって、マスコミの彼に対するバッシングはますます強くなっていく。世間から追い込まれた、大佐藤に最大の強敵が現れる。視聴率を稼ぎたいTV局の画策により、無理やり強敵と戦わされることになった大佐藤だが・・・・
みたいな内容です。

北京オリンピックは虐殺五輪?

2 映画の構成

 「大日本人」は大まかに分けて、三部構成になっています。
一部は、インタヴューによって、主人公である大佐藤がどういう人物かというのが分かるようになっています。
二部は、戦闘シーンが増えるんですが、いろんな出来事によって大佐藤へのバッシングが強くなっていきます。
三部は、強敵との対戦と議論のあるラストシーンです。


3 松本人志の作品における特徴

 まず、「大日本人」の感想を書く前に、松本人志の作品の特徴について書いておきたいと思います。
 ぼくは、松本さんの作品の一番大きな特徴は各キャラクターの人間性がよく伝わってくることだと思います。その人間性を伝える要因が大きく分けて三つあると思います

  1. キャラクターの口癖、動作、好みといった特徴
  2. キャラクターの持つ不幸
  3. キャラクターの不器用さ、カッコ悪さ

 トカゲのおっさん、巨人殺人、古賀等のコントでもそうですけど、これら三つの要素がキャラクターに備わっていることで、各キャラクターの人間性が伝わってくるし、親近感が感じられるんだと思います。
 また、キャラクターの持つ不幸っていうのが、本人にはどうしようもないことである場合が多くて、なんか哀愁漂うというか、あとを引きずる作品になる秘訣なのではないでしょうか。
 あと、不器用さやカッコ悪さっていうのは、純粋さだったり、人間のせこいところだったり、非常に人間くさいところが多いのが特徴だと思います。ともかく、この三つの要素が松本人志の作品の特徴をなしていると思います。