30代経営者修行中ブログ

顧客、従業員、家族から必要とされる事業、そして自分が納得できる事業を創ることを目標としています。

横溝千鶴子さん

朝、TVで見たのだが、横溝千鶴子さんというかたが、神奈川県の南足柄市に10億円寄付したらしい。
テレビは、横溝さんのお宅へ訪問してのインタビューを中心としたものであった。自宅は、一人暮らしとしてはかなり広そうであったが、こまめに掃除が行き届いるという印象であった。
インタビューでは、こつこつと節約することの大切さを中心に話されていたが、結局は、当たり前の日常生活をきっちり取り組むことの大切さを述べていたのだと思う。たとえば、横溝さんは出かけるときはたいてい、歩くようにしているそうだが、だから、88歳の今でも元気であるとおっしゃっていた。また、努力や我慢をすると必ずおまけがついてくるという話もされていた。

こういう話をすると、節約のようなこつこつ小さな努力をしたからといって、10億円も貯まらないというような考えしか浮かばない人がいるが(実際、しょうもないコメンテーターがそのようなことを言っていた)、横溝さんの言いたいことはそういうことではないと思う。たしかに10億円を貯めるならば節約だけでは不可能であり、それ相応の収入があったはずである。実際に、横溝さんは事業を起こして成功をおさめている。しかし、横溝さんが言いたかったことは、節約のような小さいことでも怠らないようにきっちり生活していれば、他の様々なことにもきっちり取り組めるようになる精神が涵養されたり、知恵が身につくということであり、事業の成功もそのような精神や知恵の産物なのだということであったと思う。

たとえば、一般的に言って、ファイルの整理をきっちりできる人のほうが、できない人よりも学力が高いことが多い。この事実は、ファイルをまとめることで生産性が高くなるだけではなく、毎度ファイルをまとめるという作業を通じて、忍耐力が身につくなどの作用がその人に跳ね返ってくるからだと思う。横溝さんはそのような事実を、日常生活を通じて理解されていたのだと思う。その点につけても、非常に理知的であるなと感心した。